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『慈姑(くわい)の話』

~下に向いて生えてる『芽』??~
 以前『むかご』の回でプランターで『慈姑』を育てているという話を書きました。(こんな感じに育ってました)近頃すっかり葉も枯れてきました。どうやら、葉が枯れた時点で生育がストップするらしいのです。泥を掻き分けること数分、出てきました。待望の『慈姑』が・・・
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 全部で24個程度。市場に出荷される規格で言うならM~2Sサイズといったところでしょうか。実際に掘り出してみると、『あれ?』というところが・・・ちょいと小耳にははさんでいたのですが、『慈姑』の芽、実は地上に出ているわけではなく、土の中にすっぽりと埋まっているのです。写真で言うところの、左方向についている弦(根?)が茎へとつながっており、芽が末端ということなのです。

~おせちには欠かせません~
 11月を迎えると各デパートではお歳暮とともにおせち料理の承りが始まります。近年ではこうした売り上げは右肩上がりに伸びているそうです。こうしたおせち料理の食材にはさまざまな縁起のよいいわれが付き物ですが、『芽が出る』事から必ずといって良いほど使われているのが『慈姑』です。その多くは包丁でさまざまな形に加工された上で煮物に使われています。
 『慈姑』は年間の消費量のほとんどがこの年末の時期に集中するため、栽培・収穫もこの時期に合わせて行われています。水田での栽培となるため、冷たい水と泥、寒風に吹きすさまれる環境での収穫は厳しい作業と想像できます。関東では埼玉、西日本では広島を中心に栽培され、近年では良質な中国産の出回りも目立つようになりました。
 野菜の中では高カロリーな食材でカリウム、リン、亜鉛といったミネラルも豊富な『慈姑』ですが、アクの強い食材です。手軽に召し上がるならば『慈姑せんべい』はいかがでしょうか?慈姑を薄くスライスし、油で揚げるだけでカリカリに・・・さっと塩をまぶして召し上がりください。また、2Sサイズの小さい物ならばそのまま揚げてもよいでしょう。調理する前にすこし干乾びるくらいまで置いておくのがポイント。スライスしやすくなり、さらに甘みが増しおいしく食べられますのでお試しを。

 さて、我が家で収穫した『慈姑』ですが、まもなく、私の胃袋に入る予定です。後日味のご報告を・・・

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『シトラスの香り』香る『冬支度』

 11月に入り『ことしももう終わりですねぇ』なんて会話が交わされる季節になってきましたね。私どもでは11月になると恒例の作業があるんです。肌寒い季節になると恋しくなる『鍋物』には欠かせないポン酢を作る作業です。
 『ポン酢』といっても某酢造メーカーが作っているような「○ぽん」のように醤油などで味を整えてあるようなものではなく、その素である柑橘果汁100%を作る作業です。
 『ポン酢』の原料としては様々なかんきつ類が使用されています。柚子(ゆず)や酢橘(すだち)が有名でしょう。なかには好みでグレープフルーツを使う方もいるようです。私どもでは『橙(だいだい)』を使っています。
 この『橙』は柚子や酢橘に比べジューシーで香りと酸味のバランスもよく広く使われている柑橘です。『ポン酢』の原料としてはもちろんお正月のお飾りとしても有名かと思います。これは一度つけた実がそのまま季節を越え次の年にできたものと並んで実をつけることから「だいだい(代々)」続くと言う意味で縁起がいいとされています。また、海外ではマーマレードの原料としても有名です。

 さて、この『橙』ひとつひとつ手作業『ポン酢』にしていきます。その過程を写真で見ていただきましょうか。
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 『橙』は静岡県産を使用しています。まだ真っ青の『橙』の皮を剥いていきます。黄色くなると酸味が薄れ、香りも落ちるので青いまま加工していきます。皮が残っていると苦味と渋味でせっかくの味が台無しになるためしっかり剥いていきます。でも、深く包丁を入れると果肉まで傷つけてしまうので要注意です。
 この作業をしている最中はさわやかな『シトラスの香り』で充満していきます。全身シトラスの香りです。いい香りなのですがその割りに作業自体はしんどい。皮を剥こうと包丁を入れると霧のように水分が飛び散るため自然と吸い込んでしまいます。そのため、渋の影響で舌の感覚がおかしくなります。ワタの部分も厚いので切れる包丁もすぐに切れなくなり、指の感覚も鈍ってきます。
 katto.JPGkoshi.JPG
 皮を剥いたものをそのまま二~三日ほど陰干しをして半分にカットします。これをハンドジューサーでひとつひとつ搾っていきます。搾った果汁は二度、漉しの作業を行い、その場で瓶詰めをし、即冷蔵庫で保存します。まさに『橙』果汁100%です。
 板前さんはこの『橙』果汁をもとに醤油やみりんなどを加え独自の味付けを行い『ポン酢』が出来上がります。鍋物のおいしさをいっそう盛り上げることとなります。

 気になるのは、最近この時期の気温が暖かいこと。以前はそれなりに着込んで作業していましたが、今年は半そでを着てもいいくらいの陽気でしたね。いずれにしても、これが我が家の『冬支度』といえるでしょう。

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